[解説]時短に最適な『マルチサイト化』は具体的にどんなもの?

WordPress

こんにちは、nakaです。

WordPressのマルチサイトについてご存知でしょうか? WordPressの標準の機能なのですが、とても便利な機能です。

複数のテーマでサイトを作成したい方や、すでに複数のサイトを運営していて管理が大変な人にとっては、このマルチサイト化はとても役立つでしょう。しかしデメリットもあります。

今回はデメリット・メリットを含めて徹底的に解説し、多角的に判断していただけることを目指しました。ぜひ、マルチサイト化前にご覧になってください!

マルチサイト化とは

一般的なマルチサイトと、WordPressのマルチサイトとは少し意味が違います。では、どういう違いがあるのでしょうか?

一般的なマルチサイト
複数のクラウドサービスで個別のサイトを運営します。

災害などのトラブルがあった際に他のサーバーに切り替えるなど、負荷分散ができます。また、支店用のサイトなど、異なる用途でサイトを運営したいときにも使用します。

一般的にマルチサイト化は複数のサーバーにサイトを持つことです。
WordPressのマルチサイト化
WordPressのマルチサイト化は、1つのWordPressに複数のサイトを持つことができます。サイトネットワークで複数のサイトを束ねることで、管理画面を1つにできます。
マルチサイト化は複数のサイトを1つのWordPressでまとめます。

WordPressのマルチサイト化を用いれば、ドメイン1つで複数のサイトを運用できます。そのためコストを大幅に抑えることができるでしょう。

さらに、1度本体のWordPressで設定を済ませてしまえばサイトを増やすことは容易になります。実際にこのサイトはマルチサイトのサブサイトなのですが、そこまで難しい作業ではありませんでした。

ただデフォルトの機能とはいえ、使用しているサーバーやテーマによっては対応していない場合があるようです。サーバー会社によっては実装手順を解説している場合もありました。プラグインの互換性なども含め、事前に確認しておくと安全です。

メリット/デメリット

マルチサイト化は、実装すると便利なことは多いですがデメリットも同じようにあります。今回は簡単に表にまとめて比べてみました。

メリットデメリット
コストの削減
'コストの削減'を詳しくみる
通常複数のサイトを運営する際は、サーバー費やドメイン費がサイトごとにかかります。
WordPressのマルチサイト化は1つのドメインで複数のサイトで運営できるので、その必要がなくなります。
なるべく少ない費用でサイトを運営したい人にはぴったりです。
制限の多さ
'制限の多さ'を詳しく見てみる
テーマやサーバー、特にプラグインによってはマルチサイト化に対応していない場合があります。
特にバックアップ系はマルチサイトに対応していないものが多い印象です。有料化で対応可のものも多いです。
導入前には対応しているかなど、しっかり確認する必要があります。
手間の削減
'手間の削減'を詳しくみる
WordPressはプラグインや本体のアップデートが頻繁なため、複数のサーバーにサイトがあればその数だけ更新をする必要があります。
1つのWordPressに複数のサイトを統合しているマルチサイト化は、基本的にはまとめてアップデートできます。
管理に必要な時間を大幅に短縮ができ、その分他の作業に費やすことができますね。
表示速度低下
'表示速度低下'を詳しくみる
1つのドメインで多くのサイトを運用していると、その分サーバーの負担になります。
サーバーのスペックにもよりますが、TOPが表示するまでに長時間かかる可能性があります。
サイトの表示速度は使いやすさに関わるので避けたいものです。
共通化できる
'共通化できる'を詳しくみる
WordPressを構成するために必要なコードやデータベースも1つにまとめているので、重複しません。
また、テーマやプラグインも1つで全てのサイトに適用させることができます。サイトごとに使用したいプラグインやテーマの選択も可能です。
コードを頻繁に変える必要があっても管理が楽になります。
エラーが全体に影響
'エラーが全体に影響'詳しくみる
一般のマルチサイトは複数のクラウドサービスに負担を分散しています。
しかし、WordPressのマルチサイト化は1つのドメインでまとめているので、サーバーがダメになった場合やコードのエラーがあった場合、同時に複数のサイトにエラーが起こる可能性があります。
通常よりもこまめに気を配りエラーが起きないようにする必要があります。

それぞれのメリット・デメリットとサイトの方針を審議して、導入を決定しましょう。

種類

マルチサイト化は3つの種類があります。設定がしやすい方から順に解説していきます。

サブディレクトリ型

フォルダの内部にサイトが作られる仕様です。
元ドメインのSEO評価を受け継ぎます。また、子サイトの評価が親サイトに影響することもあります。

上記の例のように、ドメインの下にサイト名が付きます。関連性のあるサイトを運営する場合に推奨されます。

親サイトの評価の受け継ぎや、ページの評価も内部リンクで引き渡すこともできます。なので、相互で評価を上げやすく、検索順位を上げやすいというところはあります。

しかし、似た内容のテーマでなければGoogle評価の『専門性』という部分で評価を落としかねないので、テーマからなるべく逸れないようにするということを意識する必要があります。

使用例

・ECサイト(カメラを売るサイトA、時計を売るサイトBなど)
・本社と支店(東京本社サイトA、大阪支社サイトBなど)

サブドメイン型

独自ドメインの前に、任意の文字列のサブドメインをつけることができます。
別ドメインと認識されるので、自由なHPの運営ができます。

上記の例のように、ドメインを分けることで関連を持たせながら別のサイトを作成できます。

同じ共通の独自ドメインを持ち関連性を持たせながら、親サイトと独立した評価を持つサイトを運営できます。そのことで、ジャンルが異なるサイトを自由に運営することが可能になります。

しかし、親サイトの評価を引き継ぐことができないため、上位表示を目指すことはサブディレクトリ型よりも難しいです。また、DNSレコードが必要になることもあります。

使用例

・YMLKコンテンツ(お金や食など人生に関わる内容。Google評価が厳しいため、本サイトから分けることが推奨される)
・複数の異なる事業(クリーニングサービスのA、カフェサイトのBなど)

別ドメイン型

その名の通り、完全に別ドメインにすることができる。マルチサイトでありながら別個のサイトとして使用することができる。

しかし、ドメインマッピングなど特殊な技術を使う必要があるため、上級者向けのものになる。

まとめ

WordPressのマルチサイト化には便利な側面が多いのですが、デメリットもいくつかあります。

またマルチサイトには3つの種類があり、それぞれ用途別に使い分けられることが求められます。

マルチサイト化の前にサイトの方向性などをしっかり定めて、計画的に導入しましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました